たった一言で、1つの行動で知らないうちに誰かを助けている 青山美智子 『木曜日にはココアを』
今回は、青山美智子さんの『木曜日にはココアを』を読んだので感想を書いていきます。
読もうと思ったきっかけ
私が、この本を読もうと思ったきっかけは
あらすじを読んで優しいのんびりとした物語なのかなって思ったからです。
最近は、ミステリーはあんまり読まなくて優しい物語か、楽に読める物語が多いです。
ミステリーも好きですけどね。
「木曜日にはココアを」はこんな人におすすめ
- 優しい物語が好きな人
- 癒されたい人(安心感を得たい人)
- 普段、読書をしていなくてこれから読書をしていきたいと思っている人
感想
共感できる部分の多い
この物語は、読書をしてる感じはなく、日常生活を隣で見させてもらっている感じなので共感できる部分が多いと思います。
つらいことや、悲しいこと、自分を責めてしまうことがあったとしてもこの物語を読むと1人ではないんだなぁと感じることができると思います。
12個の物語があるのですが、短編集なので、どこを読んでも楽しめますが、
順番通りに読むと前に出てきた人物がまた違う物語にも登場しているという物語が何個かあってもっと面白く読むことができます。
気に入っている物語
『きまじめな卵焼き』
子供の世話を夫に任せて、自分は仕事一筋。
だけど夫が仕事の打ち合わせ出帳へ。
今まで料理を作ったことがないが卵焼きを作ることに。
不器用な妻が一生懸命作った卵焼き。
卵焼きを作り終えた後の夫の言葉に
安心感を感じ、楽に生きられるようになると思います。
『カウントダウン』
「緑色」が好きな女性が「緑色」を描きにオーストラリアに。
親から「緑色」ばかり書いてて友達もいなくて出来損ないだと言われ続けてきたが。
オーストリアに来て様々な人から「画家さん」と言われ違和感があり。
だけど男性から言われた一言で自信を持ち始め。
これからも「緑色」描き続けることでしょう。
一言でも誰かを手助けできるかもしれないと思える物語。
他にも「ライフさんの一番良き日」「帰ってきた魔女」など。
面白い、癒される物語があります。
短編集なので空き時間などでも読みやすいと思います。
私もこれから青山美智子さんの小説を読んでいきたいと思います。
スクラッチアートに初チャレンジ!
今回は、ずっとまえから気になっていた『スクラッチアート』をやってみました。
気になってはいたけれど
難しそう
難しそうだから途中で飽きちゃうかなぁと思い、
なかなかやることができませんでしたが、
たまたまDAISOで『スクラッチアート』を見つけて、楽しいかどうかやってみるのにはちょうどいいのかなっと思って買ってみました。
私が買ったのは「花」でしたが、「猫」、「仏像」などがありました。
ホログラム2枚とカラー2枚で合計4枚です
専用竹ペンがついているのですぐにできます。
ポストカードぐらいの大きさです。
やってみた感想
今回はホログラムタイプをやってみました。
キラキラで綺麗だけど、光の問題で写真を撮るのが難しかったです(笑)
実際に削ってみると力をそんなに入れなくても削れるのですごく楽しかったです!
逆に力をを入れすぎると線が入ってしまう?削った跡が残ってしまうので力の入れ加減が難しいところもあります。
『スクラッチアート』を何回もやるとそんなこともなくなるのかなぁおもいますが。。
でも削ってるときは線に沿って削るだけなのでなにも考えずにできるのでストレス解消になると思います。
私は塗り絵もやっていますが
何色で塗るかを、
やっぱり考えないとできないので、塗りかけがたくさんできてしまったりするのですが
『スクラッチアート』は考えなくてもできあがるのでそこが塗り絵とは違うし、塗り絵と違う楽しみ方ができて面白かったです。
村山早紀 『コンビニたそがれ堂 奇跡の招待状』 勇気を出して踏み出した一歩でみんなが笑顔に、幸せになりますように
今回は、村山早紀さんの『コンビニたそがれ堂 奇跡の招待状』を読んだので感想を書いていきます。
読もうと思ったきっかけ
村山早紀さんの作品は、今までも何冊か読んだことがあります。
村山早紀さんの作品を読むときは、気持ちがモヤモヤしていたり、癒されたいときに読んでます。
この『コンビニたそがれ堂』はシリーズもので今は8作まであります。
ですが連作短編集なので、順番通りに読まなくては話がわからなくなるってことはないので面白そうだなぁと思った作品から読んでも大丈夫です。
大事な探し物がある人は必ずそのコンビニで見つけられる不思議なコンビニ。
『たそがれ堂』
今回の物語は4編あって全ての物語で出会いと別れ、そして再会があります。
感想
私が好きな物語は2つあります。
1つは
『雪うさぎの旅』です。
さゆきちゃんという女の子がいて、さゆきちゃんは、冬休みが終わる時には新しいお母さんとさゆきちゃんのお父さんとさゆきちゃんと3人で暮らすことが決まっていました。
さゆきちゃんは、新しい家が住めるようになるまで祖母、祖父の家に預かってもらい、さゆきちゃんは、雪だるまなどを作って遊んでいました。
新しい家に住んで少し経った頃、おつかいとしてレモンを買いに出かけましたが、道に迷ってしまいました。そんなときにあの不思議なコンビニが現れ…。
一緒に遊んだ雪だるまや雪うさぎに届く手紙を出せるところも素敵だし、雪だるまや雪うさぎの友情も素敵で大切なことを思い出せたような気がしました。
童話のような優しさ溢れる物語でとても良かったです。
2つ目に好きな物語は「魔法の振り子」です。
小説家の薫子は本や物語を書くこと、文章を書くことが大好きなので、それができるだけで十分幸せでしたが、一言で言えばマイナー作家でした。この日は「クリスマスの思い出」というエッセイ集を書くお仕事でした。
そこで思い出したのは10年前の薫くんとの思い出でした。
薫くんは自由人でいつも楽しそうでした。アルバイトで貯めたお金でいつもフラっとどこかの国行って戻ってきては楽しい話を聞かせてくれるのでした。
ある日、一冊の湖の写真集をみてこの湖は本当に綺麗だったよという話をしてくれました。銀の指輪がたくさんあるようなホントに綺麗な湖だったと。
そして12月にその写真集を押し付けるようにまたどこかの国に行ってしまいました。
クリスマスには食事行こうと言って。
すごく悲しいし、少し怖いけど、10年越しに約束、素敵な贈り物が届いて良かったなぁと思いました。
他の物語も良かったです。
いじめや従妹の死で引きこもりになっていた少女がゲームをヒントに少しずつ立ち直っていく物語。
ねここも最初はすごく怖かったけど、「たそがれ堂」のおかげで救われるのですごく良かったです。
最後には優しい気持ち、温かいような気持ちになれるので、癒されたい人におすすめです。
彼女たちが前を向いて歩いていくきっかけになるものが必要になるときに「コンビニたそがれ堂」が現れるのかもしれません。
あなたと笑って過ごした時間はかけがえのない幸せな時間でした。
お久しぶりです。
すごく暑くて何をするにも嫌になるぐらいですが…。
今回は、藤まるさんの『時給三〇〇円の死神』という小説を読み終わったので感想を書いていきます。
私がこの本を読もうと思ったきっかけが タイトルと表紙に惹かれたからです。
幸せって少し経ってから実感する
幸せは失ってから気づく
あらすじ
家庭の問題もあり、借金まみれの高校生の主人公・佐倉真司。
ある日、同級生の花森雪希から時給300円の「死神。
「死神」の仕事は、成仏できずこの世に残る「死者」の未練を晴らし、あの世に見送ること。
「死者」の未練を晴らすために、死者が過ごしている時間をロスタイムといい、
「死者」があの世に行くとロスタイムにどんなことをしても記憶には残らない。覚えていられるのは「死神」だけ。でも「死神」としてのバイトが終わる半年後には「死神」をやっていたことも記憶からなくなる。
記憶からなくなってしまうのに、変わらないのにロスタイムで行動を起こすのは意味があるのか。
五人の「死者」と関わって主人公の佐倉は自分自身の問題と向き合っていき、成長していく。
感想
佐倉と花森が担当する「死者」たちは、皆、一言では言い表せないほど複雑で可哀想でもあり、繊細な人々でした。
私も読んでいてすごくつらくなる話もありましたが、最後まで読んでみて良かったなと思いました。
つらいと思う話もあるので花森さんの明るさが救いで花森さんがいることで面白い、楽しいと思えた物語でした。
でも、花森さんの明るさの裏で秘密もあって…。
結末を知った後にまた始めから読みたくなりました。
自分と向き合うのは自分で思っている以上に難しくて怖くて逃げだしたくなることもあって上手くいかないから自分を責めて苦しい日々を送っていくのかなって思いました。
だけどそんなときに少しでも理解してくれる人がいたら
分かってくれようとしてくれる人がいたら
少しは安心すると思います。
苦しい中にも光があると思わせてくれる物語だと思うので、ぜひ読んでみてほしいと思います。
主人公たちの気持ちがすごく伝わってくるので、すごくつらいし泣くと思います。
鉱物は心を救う! 水晶庭園の少年たち 蒼月海里
今回は、蒼月海里さんの「水晶庭園の少年たち」を読んだので感想を書いていきます。
感想
祖父と愛犬を亡くして、喪失感に襲われていた、主人公・樹。
一緒に居ることが当たり前のように思っていた人や動物がいなくなってしまうと自分が思っていたよりショックを受けるものだと思います。
この物語で、その喪失感を救うものとなったのが、鉱物です。
樹の祖父は、鉱物が好きで鉱物を集めることが好きな魅力たっぷりです。
そんな祖父のことをよく知っていて、祖父の鉱物が沢山ある蔵によくいる、不思議な男の子・雫。
また、雫も祖父に負けないぐらい鉱物に詳しい。
樹は、雫に鉱物のことを教わりながら、鉱物の知識を深めてく。
そんな中、鉱物の中に愛犬と同じ「メノウ」という鉱物を見つけ、形は違うけど、お守りとして持っていることによって、心の拠り所として、
そして、雫の言葉がすごく素敵だなと感じました。
見えないけど、そばにいるんだよ。形を変えて
その理由を聞いて少し救われた樹は、強く逞しくなっていく。
樹の周りで困っている人がいれば鉱物を絡ませて少しだけ背中を押してあげられるように。
それにしても雫とは何者なのか、なぜ蔵の中にいくと必ずいるのか?
その秘密を知った時に優しく、守ってあげたくなる物語。
鉱物が好きな人、興味がある人は読んでほしいです。
必ず訪れる別れがあってその喪失感を、悲しみとともに生きていないといけないものです。
悲しみを乗り越えるととも言いますが、無理に忘れないといけないものではない。
逆に忘れるものではなく、楽しい思い出などを思い出して家族で思い出話をしたり。
逆に思い出して泣いてしまったりすることもあると思うけど、良いと思います。
一番悲しいのは思い出してもらえないことだと思うから。
<読了> 世界で一番かわいそうな私たち 第三幕 綾崎隼
今回は、綾崎準さんの「世界で一番かわいそうな私たち 第三幕」を読み終わったので感想を書いていきます。
「 世界で一番かわいそうな私たち 第三幕」感想
この「世界で一番かわいそうな私たち」シリーズ最終巻です。
感想
第2幕で、杏先生は何を隠しているのかなって気になっていました。
そして第三幕で気になっていたこと全てが分かったとき、悲しい気持ちと苦しい気持ちが混ざり合って複雑な気持ちになりました。
だけど読んで良かったなと思いました。
この物語は「バスジャック事件」によって人生が大きく変わってしまったんだなと苦しいほど分かる人が詠葉の他にも数人いたことが分かりました。
杏子先生、詩季さん、夫婦もこの事件によって人生が変わってしまった2人なのです。
この物語の「バスジャック事件」に限らず、身近に起きている事件、事故でも同じです。
ニュースなどでは、事件が起きたことと、どのような結果になったか、くらいしか、ニュースにされませんが、被害にあった人たちはどうしようもない悲しみや苦しみなどがあるということを忘れてはいけないなって思いました。
赦すことは簡単じゃなくて難しい。
それと同じぐらい罪を償うのも難しい
ということをこの物語を読んで感じました。
事件にならなくても、小さな行き違いでも、この「赦せない」って思う出来事があるなと静鈴荘の子供たちの過去を読んでいくと思いました。
友だちに振り向いてほしくて、謝ってもらいたくてちょっと意地悪をしただけなのに気づいてもらえなくてどんどん意地悪がひどくなり、今度は意地悪をしていた本人が嫌な思いをするというもの。
相手の意思もあるし、人数も増えれば色々な意見があって当然。
反対意見があるからと言って無理やり抑え込もうとしたらいけない。
自分の意見が正しいとは限らないということを忘れてはいけない。
自分が嫌だなと思うことは、言ったりやったりしてはいけない。
当たり前なことだけどすごく大切なこと。
印象に残った言葉
「大丈夫です。皆、何度も間違って、それでも乗り超えていくんです。大丈夫。絶対に大丈夫。エリカには私がついていますから」
世界で一番かわいそうな私たち 第三幕
多分読むときの気分にもよると思うけど私はこの言葉で安心できました。
この物語を読んで、読むのがつらい場面もあったけど今はよんで良かったなぁと思います。
なにか感じることが必ずあると思うので、ぜひ読んでみてください。
<読了> 蜜蜂と遠雷 恩田陸 ピアノやクラッシックに詳しくなくても引き込まれる面白さ
お久しぶりです。
令和になってから初めてのブログ更新です。
「令和」って響きが綺麗で私の中では気に入ってます!
特に変わったなぁって思う瞬間は、まだないですが。
「蜜蜂と遠雷」を読んで
さて、今回は、恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を読み終わったので感想を書いていきます。
私は、ピアノやクラッシック詳しくないので、最後まで読めるかなぁって不安でしたが、最初を読んで流れを掴むと詳しくなくても、引き込まれる面白さがありました。
あらすじ
主な登場人物は4人。
栄伝亜夜 小さい頃からピアノをやっていて、天才少女と言われていましたが、親であり、師でもあった母親が亡くなってしまい、ピアノをやり続ける意味が分からなくなってしまいました。
燃え尽き症候群みたいな感じになっていてしばらくコンクールに出ていなかった亜夜をコンクール出場を勧める。
大学の学長の顔を立てる感じで出場したコンクール。
マサル・カルロス・レヴィ・アナトール 彼は、ペルーの日系三世で小さい頃、日本に住んでいて亜夜にピアノ教室に誘われ、ピアノを始める。
おやの都合で転勤になり、フランスに。
海外に行ってもピアノは続け、聞いている人の心に残るような心地よい音楽を届ける。
風間塵 養蜂をしながらピアノがあるところを探しながら弾いている。自宅にピアノがない。
すごく耳がよく、自分で調律もできる。
コンクールに出場しているのにピアノと遊んでいるようにすごく楽しそうに弾いていて、誰にも真似できない独特の空気があり、出場しているすべての人に様々な影響を与えることになる。
高島明石 妻子がいながらコンクールに出場。妻子がいながらコンクールに出場するという話題性から、高校からの同級生のカメラマンが取材してる。
このコンクールには記念という意味も込めて出場している。
感想
最初に言ったように、私はピアノにも、クラシックにも詳しくありません。
だけど、この物語は本当に面白くて読んで良かったと思います。
1人1人の心の動きがしっかりと詳しく書いてあるのでイメージしやすかったし、共感できる部分もありました。
高島明石に自分を信じて一生懸命頑張っていれば観てくれている人はいると夢を与えられました。
2つの賞はその結果だと思いました。
マサル・カルロス・レヴィ・アナトール は本当に凄い。聴いている人の心を掴むのがうまく飽きさせない面白さを感じました。
私は栄伝亜夜に共感しながら読んでいました。
コンクールのほんの数日間で凄く成長したし、進化のスピードが速い。
だけどマサル・カルロス・レヴィ・アナトール、風間塵、高島明石がいなければ変わることができなかったと思うので、人との関わりは大切だなぁと改めて思いました。
人の目を気にしてしまうところ、不安になったり、自分の小ささに気づいたりして自己嫌悪の陥ったりすることが私も含めて生きていれば誰でもあると思います。
そういう細かい心情をすごく上手に書いてあるので共感しつつ、癒される、安心できると思います。
ギフトとして贈られた風間塵に。
自分の嫌な部分と向き合った時に苦しみ、悩むと思うけど私は、風間塵の演奏しているときの楽しそうな心情と自由な発想に癒され、安心感を貰えました。
恩田陸さんは音楽を文章で表現できるなんて、ピアノを弾くことができるなんて凄いなぁって思いました。
7年もかけてこの物語を作ってくださってありがとうございます。
印象に残っているシーンがあるの読み返そうと思います。
ぜひ読んでみてください。