香りは永遠に記憶される 透明な夜の香り 千早茜
この小説を読もうと思ったきっかけは、
表紙が怖いような、美しいって感じるものだったから。
タイトルが気になったから
この2つです。
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あらすじ
一香は、古い洋館の家事手伝いのバイトを始めます。その洋館では、調香師・小川朔が、幼なじみで探偵の新城とお客さんの望む「香り」を作っていました。人並み外れた嗅覚を持つ小川朔は、どんな香りでも作ることができるからこそ、深い孤独を抱えてることも…。
香りにまつわる長編小説。
この物語を読んでみてほしい人
- 悩みがある人
- 香りに興味がある人
感 想
文庫化する前から、表紙が綺麗で気になっていて、でもタイミングを逃して読めずにいました。
早く読めば良かったなぁと思うぐらい好みでした。
小川朔の性格と雰囲気がとても好きで、私のイメージだとかっこいいんじゃないかなぁって思いながら読んでいました。
小川朔の性格は、すごく優しいというよりは、優しいんだけどツンデレ感があってそこがすごく良かったです。
小川朔のところに来る香りの依頼は変わっていて、
好きな人の肌の匂いが欲しい
役の香りが欲しい など。。
うん?って思うような依頼が。
小川朔の所に来る依頼者は、自信や安心を求めてるのかなぁって思いました。
すぐに自信をつけるって難しいし、先のことは誰にも分からないから、楽しいっていう考え方もあるけど、
分からないから怖いなぁ、不安だなぁって思っている人が多いかなぁって思ってます。
だから、少しでも安心できるように、ちょっとずつでも自分に自信が持てるように香りに頼るのかなぁって思いました。
香りだけじゃなくて、モノとかでも同じことが言えると思っていて、頼るのは悪いことじゃなくて、良いことなんじゃないかなって思いました。
1人で考え込んでも良いことない。
分かってくれる人、否定されない人に頼って少しでも楽に生きられたらいいなぁって思いました。
この物語は、色々なことを考えられて、小川朔が否定もしない、事実を、現実を淡々と話してくれるので逆に冷静になれるのかなって思いました。
読んでよかったです。
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千早茜さんの作品はこの物語以外に2作品ぐらい読んだことがありますが、この「透明な夜の香り」が一番面白かったです。