<読了> 世界で一番かわいそうな私たち 第三幕 綾崎隼
今回は、綾崎準さんの「世界で一番かわいそうな私たち 第三幕」を読み終わったので感想を書いていきます。
「 世界で一番かわいそうな私たち 第三幕」感想
この「世界で一番かわいそうな私たち」シリーズ最終巻です。
感想
第2幕で、杏先生は何を隠しているのかなって気になっていました。
そして第三幕で気になっていたこと全てが分かったとき、悲しい気持ちと苦しい気持ちが混ざり合って複雑な気持ちになりました。
だけど読んで良かったなと思いました。
この物語は「バスジャック事件」によって人生が大きく変わってしまったんだなと苦しいほど分かる人が詠葉の他にも数人いたことが分かりました。
杏子先生、詩季さん、夫婦もこの事件によって人生が変わってしまった2人なのです。
この物語の「バスジャック事件」に限らず、身近に起きている事件、事故でも同じです。
ニュースなどでは、事件が起きたことと、どのような結果になったか、くらいしか、ニュースにされませんが、被害にあった人たちはどうしようもない悲しみや苦しみなどがあるということを忘れてはいけないなって思いました。
赦すことは簡単じゃなくて難しい。
それと同じぐらい罪を償うのも難しい
ということをこの物語を読んで感じました。
事件にならなくても、小さな行き違いでも、この「赦せない」って思う出来事があるなと静鈴荘の子供たちの過去を読んでいくと思いました。
友だちに振り向いてほしくて、謝ってもらいたくてちょっと意地悪をしただけなのに気づいてもらえなくてどんどん意地悪がひどくなり、今度は意地悪をしていた本人が嫌な思いをするというもの。
相手の意思もあるし、人数も増えれば色々な意見があって当然。
反対意見があるからと言って無理やり抑え込もうとしたらいけない。
自分の意見が正しいとは限らないということを忘れてはいけない。
自分が嫌だなと思うことは、言ったりやったりしてはいけない。
当たり前なことだけどすごく大切なこと。
印象に残った言葉
「大丈夫です。皆、何度も間違って、それでも乗り超えていくんです。大丈夫。絶対に大丈夫。エリカには私がついていますから」
世界で一番かわいそうな私たち 第三幕
多分読むときの気分にもよると思うけど私はこの言葉で安心できました。
この物語を読んで、読むのがつらい場面もあったけど今はよんで良かったなぁと思います。
なにか感じることが必ずあると思うので、ぜひ読んでみてください。